「名もなき生涯」テレンス・マリック

10月1日(水)、平野は新しいクラブ活動の一つである「丸の内映画クラブ」の第2回会合を主催しました。同クラブを通じて、クリスチャンと未信者が気軽な雰囲気の中で交流し、互いを知る場を提供したいと考えています。 鑑賞した映画は、「名もなき生涯」というタイトルで、フランツ・イエガーシュテッターという農夫の生涯を描いた作品です。ナチスへの忠誠を拒んだ彼の実話を、テレンス・マリック監督が映画化しました。
1939年、農家を営むフランツと妻ファニは、オーストリアの美しい村で幸せに暮らしていました。しかし、オーストリアがドイツに併合されたことで、二人の運命は大きく変わっていきます。フランツは信仰を理由に兵役を拒否し、ヒトラーへの忠誠を誓うことを拒んだため、投獄されます。拷問や数々の説得にも屈せず、信念を貫くその姿は人の心を強く打ちます。
特に印象的だったのは、草原で寝転ぶフランツとファニの場面です。手前に寄り添う二人、その向こうに教会があり、さらに山と空が包み込むように広がっています。天地を創造された神と語り合っているかのような美しい情景が描かれ、心に深く残りました。一方、拘置所に収監された場面では、薄暗く無機質な空間の中に、壁と机だけが置かれています。この対比によって、「信仰とは何か」「希望とは何か」「平和とは何か」「救いはどこにあるのか」という問いへと導かれていきます。
名もなき一人の人間が貫いたまっすぐな信念は、天でどれほど喜ばれていることでしょう。名もなき者の祈りと叫びが積み重なって、今の私たちにつながっているのではないでしょうか。深く考えさせられる作品でした。
1月21日には「シン・レッド・ライン」(The Thin Red Line)を鑑賞する予定です。同じくテレンス・マリック監督によるこの映画は、ソロモン諸島(ガダルカナル島)を舞台に、生死の狭間を生き抜く若い陸軍の兵士たちの姿を描いています。出演者はショーン・ペンやジム・ガヴィーゼルなど。興味のある方は、ぜひご一緒にいかがですか。お友達をお誘いする良い機会にもなると思います。また、『名もなき生涯』をご覧になった方のご感想やご意見、「おすすめの映画」なども募集しています。どうぞお気軽にお寄せください。


MCT 日曜礼拝
12月21日、1月18日
時間:9時45分
MCT 水曜夜礼拝
1月14日、1月28日
時間:18時30分
丸の内趣味のクラブ活動
丸の内ランニングクラブ:12月11日
丸の内アートクラブ:12月17日
丸の内イスラム文化圏クラブ:1月7日
丸の内映画クラブ:1月21日
詳細につきましては、お問い合わせください。
平野孝明(jbhirano@tokyomarunouchipartnership.com)
