2020年秋号ニュースレター③

犀川励子
Tokyo Marunouchi Partnership 理事

プロフィール(概略)

  • 大学卒業後、20年以上、法律事務所で秘書・パラリーガル・翻訳等の仕事に従事
  • 現在、丸の内にある米国系法律事務所の東京オフィスに勤務
  • クリスチャンホームに生まれ育ち、夫と中学生の息子と共に世田谷区祖師谷にある宣教教会に通う

私は、インターナショナルな米国系の法律事務所の東京事務所で、30人程のセクレタリースタッフを統括して弁護士のサポート業務をしています。丸の内での勤務は約18年になります。クリスチャンホームに生まれた私は、創造主である神の存在やキリストについて、何の疑問も持たずに育ちました。ただ、ドラマチックな神の救いの体験や、罪が示された体験がないと、クリスチャンだとは言えないのではないかという疑問が小中学生時代にはありました。でも、そうではなく、「自分の、今、こうやって特権のように与えられた信仰がそのまま信仰なんだよ」と言って下さった方がいて、それならば、私は既にクリスチャンだと確信を得る事ができました。現在は、世田谷区の教会に家族で通い、中学生の息子もその教会を第二の我が家のようにして育てられてます。私にとって、仕事と信仰は深く結びついたものです。高校時代に、hi-b.a.というクリスチャンの集会やキャンプに参加し、そこで献身のチャレンジを受けました。大学時代はキリスト者学生会(KGK)の活動を通して、遣わされた場所で神様に仕えることを学びました。自分は神学校に行ったり牧師にはならないけれど、自分の仕事自体を神様への献身にしようと決心し、置かれた場所で自分が神様のミニストリーの一部を担っているという気持ちを持ちながら、現在も仕事を続けています。また、信仰という支えがなければ乗り越えられなかったような仕事の局面も今までに数多くあり、祈りと日々の仕事とは一体となっています。職場の同僚に福音を伝えることについては、日々葛藤があります。職場のルールの中で宗教的なことは多分禁止されており、特にスーパーバイザーの立場から、その力関係の中での宗教的な発言は、控えるべきという暗黙の了解があります。また、職場でクリスチャンとして仕事をする上で、この方には福音を伝えたいという思いが与えられても、お互いのプライベートには踏みこまない雰囲気があり、職場での人間関係が深くはならず、人との距離感について悩むときがあります。ですが、私がクリスチャンだという事を周囲が何となく知っているため、私の言葉や、職場での行動、普段の生活の中でキリストの香りを放つことができるようにと日々願っています。また、普段の会話の中で、伝道のきっかけとなるものが無いかどうかを探っています。私が直接関係していないクリスチャンのイベント等、何も自分との利害関係がないものだと気軽に紹介する事ができて、伝道の良いきっかけとなることを感じています。昨年、大手町の教会のクリスマス礼拝に、同僚をふとした会話の流れから誘うことができました。それまではキリスト教や教会について話したことは無かったのですが、その夜の礼拝に一緒に向かう途中で、実はその方がミッションスクールに通われていたことを知りました。学生時代に覚えた主の祈りや礼拝の雰囲気がとても懐かしいと言ってくださいました。神様は不思議な形で、ご自身の計画の中に、私の小さな存在を用いてくださることを感じました。